バイオエタノール
バイオエタノールという自動車用燃料が注目を集めています。
サトウキビやトウモロコシなどの植物を使用して作られるエタノール(エチル・アルコール)という燃料のことで、環境に配慮した地球環境にやさしい新型燃料と言われています。
すでにブラジルではこのエタノールを燃料として走る車が全体の15%を占めているといわれています。
つまり、"サトウキビで走る車"が町にあふれているというわけです。
なぜならば、バイオエタノールは環境にもやさしい上に、料金もガソリンの半分くらいで経済的だからです。
事実アメリカやヨーロッパでも「バイオエタノール」の需要は高まってきており、相次いで自国での製造工場の建設も始まっている。
こうした世界需要をにらみ、バイオエタノール先進国、ブラジルは世界への輸出拡大を狙っているようです。
糖質からの発酵で作られるエタノール、原料の燃焼ガスを改質して作られるメタノールは、両方とも光合成を行って成長する植物(木材)を原料とすることができます。
そのため、バイオ燃料は、原料となる植物自体がすでに二酸化炭素(CO2)を吸収しているから、製造段階や燃やしたときに排出されるCO2は理論的にはゼロと推測されます。
また、太陽と水があれば育成可能な植物は、枯渇が心配されている化石系原料に対してリニューアブルな持続的利用可能な原料として位置づけられています。
このバイオエタノールですが、日本では沖縄県で利用が進んでいます。
どうして沖縄か?と思われる方もいると思いますが、それはバイオエタノールの原料であるサトウキビの栽培が盛んだからです。
沖縄では昔からサトウキビ生産を行っていたため、この地をバイオエタノールの実験場として選んだのだと思われます。
その一方で沖縄県の地域振興策としても現在力を注いでいるようです。
日本政府では沖縄振興策の目玉として位置づけて、エタノール生産の財政支援をする政策を掲げているようです。
環境省は沖縄・宮古島のサトウキビからエタノールを抽出することを現在進めており、 2008年度をめどに島内の全車両をエタノール混合燃料に置き換えたいと考えている模様です。
今後、沖縄発のバイオエタノール混合燃料採用自動車が日本中の道路を走る日もそう遠くないかも知れません。
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