光岡自動車オロチ
光岡自動車オロチは、富山発の日本で10番目の自動車メーカーである光岡自動車が2006年10月2日に発表、発売したフラッグシップモデルのスポーツカーです。
光岡自動車のオロチのプレスリリースでは、「霊峰・立山をいただき神々が創生した地。越より出し八岐大蛇。富山から、新たな大蛇伝説が今始まります」と表現されています。
価格は1050万円、完全受注生産で限定400台という条件ながら、人気、話題性ともに上々です。
2006-2007のカーオブザイヤーの総合で4位。
スポーツカーオブザイヤーでは二位のフェラーリ599、三位のポルシェ911ターボを押さえて、堂々の一位を獲得しました。
大蛇(オロチ)が、他のスポーツカーと違っているのは、コンセプトです。
「ファッションスポーツカー」と銘打たれたとおり、大蛇(オロチ)のネーミングを具現化したかのように、蛇が地面を這うような徹底的に低くされた車体、そして妖しく有機的で優美な曲線のボディが見た人の目を釘付けにします。
デザインは青木孝憲氏によるもの。
実用性よりもまずかっこよさをとにかく前面に出しているといっていいでしょう。
気軽にスポーツカーを楽しんでもらう、という意味もあって、走行に関わるエンジンなどの限界性能は、控え目に設定されています。
シャシーは自社生産ながら、エンジンはトヨタ供給による排気量3311ccのV6エンジンと電子制御式5速AT、ブレーキ供給はホンダ、エアバッグ供給はスズキからと、部品構成は日本メーカーで構成されているので、信頼性も十分です。
このことによりスポーツ車にありがちな燃費が最悪というところもなく、ミッションやクラッチが重いなんてこともないオートマ仕様、といったところが、実に今風です。
ランボルギーニやフェラーリの格好よさには憧れるけれど、メンテナンス費用や燃費などの維持費、じゃじゃ馬を乗りこなせるのかどうか、という不安がきれいにクリアされています。
実際、ヨーロッパのアウトバーンのような高速道路がない日本では、そこまでの限界性能は要求されていないわけで、実に市場ニーズを押さえた結果といっていいでしょう。
そして、なにより、一番の魅力である、車体ボディは、完全オーダー受注生産な上に職人によるハンドメイドというところに、オロチを所有できる喜びがあります。
ボディカラーは300色から、インテリアカラーも40色から選択可能です。
今までの車のように性能だけを追い求めてデータの数値競争となっていたところから脱却して、普段行っているファッションのように、個々それぞれの楽しみ方を提案し、こちらにも求めてくるのが、このオロチなのです。
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