光岡自動車 大蛇(オロチ)
オロチ(大蛇、Orochi)とは、光岡自動車が生産している乗用車のこと。
車の形態としては、「スポーツラグジュアリークーペ」ということになるらしい。
光岡自動車側では、オロチを「ファッションスーパーカー」という位置付けにしている。
「光岡自動車」という社名を知っている人は、カーマニアではなかろうか。
トヨタでも、日産でも、ダイハツでも、いすゞでも、三菱でも、富士重工でもない。
正直いって、大手以外の国産自動車メーカーが現存していることに、驚く。
さて、このオロチ、名前同様、見た目に大きな特徴がある。
車体サイズは全長:4560mm、全幅:2035mm、全高:1180mm。
国産車としては珍しく、幅広で車体が低い。
ヤマタノオロチにヒントを得たという、有機的なデザインは、ひと目見れば忘れられない。
2005年開催の第39回東京モーターショー前には、高速走行テストなどの試験を開始。
オロチのエンジンは、市販化にあたって、レクサス・RX330[2]に搭載されるV6 3.3リッターエンジンを使用しており、レイアウトはミッドシップ。
トランスミッションには、同じRX330用の5速ATを搭載した。
販売数は400台。
完全受注生産である。
内装色は25色で、ボディーカラーは約300色からオーダー可能なうえ、色の配合についても受け付けた。
生産は手作業。
予約者への最初の納車は2007年4月23日だった。
最後の1台が出来るのは、製造開始から4年ほどかかると言われている。
オロチの車重は1580kg。
対して馬力は233馬力。
スポーツカーとしてはエンジンが非力で、トランスミッションはATのみ。
足回りも決して固くはない。
なぜ、こういう車になったのだろうか。
光岡で、オロチのデザインを手がけた青木孝憲によれば、「優越感にひたって、雰囲気を楽しむクルマ」をコンセプトにしたという。
スーパーカー特有の扱い難さをできるだけ排して、日常的に使えるクルマに仕上げたとのこと。
そのためか、エンジンは静かで、足回りやシートも柔らか。
居住性が高いので、走りの玄人でない人にも乗りやすい車である。
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