池沢さとしとスーパーカーブーム
池沢さとしとスーパーカーブームは切り離して考えることはできません。
池沢さとし(現在のペンネームは池沢早人師、本名は池澤悟)は千葉県野田市出身の漫画家で、代表作としての「サーキットの狼」が子供たちの間で瞬く間に人気が高まり、1970年代後半の熱狂的なスーパーカーブームの火付け役となりました。
この「サーキットの狼」の単行本発行部数が1100万部を超えるといいますから、その人気の沸騰ぶりがうかがい知れるでしょう。
そもそもスーパーカーとはどのような車のことをいうのか、明確な基準があるわけではないですが、当時のちまたでよく見られた車とは全くスタイルが異なり、かっこ良さ、スピード感、力強さなど、どの点をとっても、魅力たっぷりの夢の車であったと言えるでしょう。
「対決!スーパーカークイズ」をはじめとし、多数のスーパーカーを取り扱った番組がテレビで放映され、スーパーカーの人気を不動のものにしました。
この頃になると、スパーカーコレクションなど、実物のスーパーカーを見ることができるショーが全国で開催されるようになり、実物を見ようとする長蛇の列ができました。
スーパーカーを取り扱った商品が多数販売されるようになったのもこの時期です。
写真集やプラモデルはもちろんのこと、スーパーカーカードの人気が高く、当時必死でカードを集める子供たちの姿が社会問題になったほどです。
変わったところではスーパーカー消しゴムが販売され、多くの子供たちが消しゴム本来の目的ではなく、この消しゴムを使ったゲームに熱中しました。
今では当時ほどの熱狂ぶりは感じられないスーパーカーですが、スーパーカーに憧れ育った年代に静かなブームが続いているように思われます。
PR